後期高齢者医療制度
最近、仕事でこれに散々振り回されています。日毎に変わる役人の言い分やトップのハゲどもの気まぐれに対応せざるを得ない市井の立場としては、早いところ落ち着いて欲しいというのが本音ですが、この制度の現状を見ると、とてもそんな状況ではなさそうです。
後期高齢者医療制度の現時点での最大の問題点は、厚生労働省の事前の周知徹底が極めてお粗末だった事です。この制度は2006年に導入が決定し、約1年半の準備期間を持って4月から導入されたわけですが、制度の骨子が完全に固まったのは昨年の秋以降です。昨年の参院選で与党が大敗し、テコ入れとして公費助成枠を拡大させ、制度がより複雑になった事で、厚労省の正式な通達が出るのも遅れる事になってしまいました。
後期高齢者医療制度で実際に窓口として接する自治体は、厚労省から各都道府県の後期高齢者医療広域連合を経て通達や情報が降りてこないと正式には動けないので、厚労省の動きが遅ければそれだけ対応の準備期間は短くなります。それは制度の実際の運用を担っているシステム作成側も同じ事。結局、準備期間が短すぎて自治体側は対象となる高齢者の側に立ったサービスや広報を行うに至らず、システム側もシミュレーションを行う時間が足りず、現在問題となっている保険証の未配達や保険料計算のミスが多発する事となってしまいました。
そもそもこの制度を、4月になるまでに対象となった75歳以上の高齢者はもちろん、政治家・厚労省の官僚・自治体の職員・システム屋・医療事務職員やマスコミ関係者に至るまで、どれだけの人が理解していたか、極めて疑問です。制度自体、小泉政権当時にチルドレンどもを筆頭とした連中の数の力で内容をよくわかっていないうちに通したところから、既にいわく付きのシロモノなんですよね。今更になって勉強会を始めているようですが、本来なら厚労省の役人以上にその連中こそが真っ先に高齢者に土下座をすべきなのではと言いたくなります。
今の状態が続けば、制度が破綻するのが先か、政権交代が起きて一旦廃止になるのが先かのレベルなんじゃないかと思ってます。この制度が5年、10年先に今の形で残っているとは到底思えません。
個人的には高齢者医療を通常の国保・社保の医療保険から切り離して別枠管理する考え方自体は反対ではないのですが、やり方があまりにも強引で、高齢者に理解を求める姿勢が根本から欠けていました。これは後から「後期高齢者」という名前を変えたところで取り繕えるものではないでしょう。
更にもう1つ、今になってテレビ・新聞・インターネットでマスコミが大騒ぎしていますが、事前にマスコミが事態を把握していたかも疑問があります。テレビ等の報道を見ていると、「あんたら始まる前にもっと報道しとけば良かったんじゃねぇのか?」といいたくなる部分もありますからね。今になって「かわいそうなお年寄り」の画を前面に出して情緒を煽るような報道をしているのが少々気に食わないところです。
それから、「どうせオレは高齢者じゃないから今は関係ねぇや」と思っている諸兄に一言言っておきます。今月分の給料から後期高齢者医療制度の現役世代負担分の保険料がガッチリ引かれているはずです。極端に差っ引かれているわけではないですが、決して他人事ではないのであしからず。
当面はこの制度と付き合っていくしかないのですが、途中でも触れたとおり、そう遠くない時期に変わり目が待っているはずです。それまで無関心にならない事が肝要ですよ。
| 固定リンク


コメント