◎トーセンジョーダン
○オルフェーヴル
▲アーネストリー
☆ブエナビスタ
△レッドデイヴィス、ヴィクトワールピサ、ヒルノダムール
今年の有馬記念はここ数年では1番といってもいいメンバーが揃いました。1週前の時点で出走を予定していた馬のうち、マイネルキッツとペルーサがそれぞれ回避・取消となったのは残念ですが、今年の牡馬クラシック3冠馬に古馬中長距離G1の全ての覇者と昨年のこのレースの覇者が顔を揃え、古馬勢は他も過去2年以内にG1を勝っているか今年G2を勝った馬というメンバー構成。この条件に唯一該当しないレッドデイヴィスは3歳馬で数少ないオルフェーヴルと勝負付けが済んでいない馬であり、このレースに出る資格は十分にある馬です。
その素晴らしいメンバーの中で今回本命としたのは、人気を分けている3冠馬オルフェーヴルでも最強牝馬ブエナビスタでもなく、天皇賞・秋の覇者トーセンジョーダン。ここ3戦のレース内容は、現在の古馬勢ではこの馬が№1と言ってもいいもの。ジャパンカップではブエナビスタに敗れたものの差はわずかで、切れ味有利の展開に泣いたという見方です。この馬は府中も走りますが中山適性はそれ以上で、秋天とJCの内容から中山ならブエナビスタを再逆転するのは可能と見ました。昨年のこのレースは5着でしたが、騎手がこの馬の持ち味を全く生かせない競馬をした結果だったので、名手ウィリアムズ騎手ならそのような事は無いと思います。問題は同厩舎の後輩オルフェーヴルとの力関係になると思います。
そのオルフェーヴルが2番手評価。本命にしなかったのはただ1点、中山で勝った事が無いからです。今年の皐月賞は震災の影響で府中開催だったため、この馬の中山実績は2歳秋に走った芙蓉Sの2着のみ。ただ、その時負けた相手がホエールキャプチャで差もわずか、何より完成前の話です。春の時点では全兄がドリームジャーニーで府中より中山の方が向いていると思われていたくらいですので、中山がダメということはないでしょう。力関係はJCのウインバリアシオンを物差しに考えればここでも突き抜けておかしくないレベルだと思っています。この馬をこの人気で買えるのは今回が最後かもしれませんね。
3番手に宝塚記念の覇者アーネストリー。秋天は14着と大惨敗でしたが、考えてみれば絶対不利の大外18番枠で出遅れ、しかも引っ掛かって超ハイペースに巻き込まれるという最悪中の最悪の展開だったので、これは完全に度外視できます。条件が合わなかったJCをパスしてこのレース1本に絞ってきただけに状態は絶好。今回は宝塚記念と同様にマークされる存在ではないので十分に力は発揮できると見ます。何が何でも行きそうな馬が見当たらないだけに、内枠の馬の出方次第ではこの馬が逃げることになるかもしれません。過去にタップダンスシチーで見せた豪快な先行策の再現を期待したいところです。
これが引退レースとなるブエナビスタは4番手評価としました。JCを勝利し、直前の調教の動きは文句なしです。ただ、条件ベストの府中と比べると中山ではパフォーマンスが落ちるのは否めないところ。昨年はこの馬が現役最強馬と断言できる状況でしたが、それでも2着に敗れてしまいました。今年は古馬の中でも条件が合えばブエナビスタに勝てる馬が何頭かいますし、何より3冠馬がいる状況では順番が下がってしまいます。まずは無事にレースを終えてもらいたいところですね。
このレースのメンバーで最も謎の存在なのが最強のセン馬レッドデイヴィス。2歳でセン馬になったために3歳春は裏街道を走るしかなかったのですが、その中でシンザン記念ではオルフェーヴルとマルセリーナを寄せ付けず、毎日杯でもNHKマイルC2着のコティリオンを相手にしませんでした。レース中に骨折した京都新聞杯は参考外としても、故障明けの鳴尾記念でクラシック路線の3番手グループ連中をあっさり負かしており、能力的には底を見せていません。初コース・初距離・初のG1と初物づくしで普通に考えれば勝算は薄いのですが、有馬記念は中距離馬が好走しており能力さえ足りていれば一発は十分。最後の最後に滑り込みで最も不気味な馬を騎乗馬として確保した武豊騎手の「持っている」部分にも期待したいですね。
昨年の覇者ヴィクトワールピサはまだ良化途上。叩き2戦目で中山に変わるのは間違いなくプラスですが、JCがあまりにもらしくないレースだっただけにどこまで本来の姿に近づけているか。まだ重い印は打てませんが、注意は必要です。
もう1頭の押さえは今年の天皇賞・春の覇者ヒルノダムール。凱旋門賞以来という臨戦過程が嫌われて人気を落としていますが、考えてみればブエナビスタやトーセンジョーダンとは1度も戦っておらず、アーネストリーと走ったのも1年半近く前の話。4歳以外の古馬上位陣とは勝負付けどころか力関係が不明で、この馬が序列のどこに入ってくるか全くわからないわけです。元々中山は問題ない上に相手なりに走るタイプなので、頭までは微妙としても3着以内は十分にあり得ます。凱旋門賞以来というローテに関しては、相手が違うとはいえ、先週のディセンバーSで一緒にフランスに行っていたナカヤマナイトが楽勝していましたし、力さえあれば問題ないと思います。
豪華メンバーなので、印が外れた馬にも一言ずつ。ジャパンCでは強めに推したエイシンフラッシュはもしかすると冬場はあまり走らないタイプかも。春の内容を考えると見限れないのですが、今の状況では掲示板も厳しいかも。昨年3着のトゥザグローリーも似たような状況で、調子自体は悪くないので無視は出来ないのですが、春天以降のG1での結果が悪すぎますね。頼れるのが昨年の3着だけというのは心もとないところです。ローズキングダムは最も手が合っている後藤騎手に乗り替わるのが唯一の希望。これで上昇のきっかけが掴めないようだと今後の見通しが厳しくなります。ルーラーシップは休み明けが走るタイプとはいえ、順調さを欠いた上で有馬記念ではさすがに厳しいでしょう。調教の動きもいまひとつの印象で、今回乗るのがメンディザバル騎手というのも個人的には正直評価が下がります。キングトップガンは今年の目黒記念を勝っていますのでここに参戦する資格はありますが、正直場違いな印象は否めません。思い切った作戦に期待したいところですが、騎手がヨシトミ相談役では無難に回って終わりのような気もします。
最後に、JC3着でアッと言わせたジャガーメイルは中山適性が謎。考えてみればこの馬はここ3年続けて香港ヴァーズに出ていたので有馬記念を走ったことが無いんですよね。中山を走ったのも本当に若い頃だけなので得意か苦手かも不明です。JCの結果を見ても完全に無視するのは危険な存在ですが、印が回らなかったのが正直なところ。ヒモとしては押さえる予定です。
今年は本当に色々あった年で、将来の展望も見えにくいのですが、年の最後くらいはグランプリで盛り上がりたいところですね。好レースを期待します。
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